建設物価調査会

主要資材動向(東京)

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2022年7月10日調べ 東京

主要資材価格動向

主要資材動向
品名品名規格単位価格前月比気配掲載ページ
異形棒鋼異形棒鋼SD295 D16t120,000
下落
弱含み
16
H形鋼H形鋼SS400 200×100×5.5×8mmt120,000
上伸
強含み
26
中厚板中厚板無規格品 16~25×1,524×3,048mmt140,000
変わらず
強含み
40
カラー亜鉛鉄板カラー亜鉛鉄板0.35×914×1,829mm1,548
上伸
強含み
54
セメントセメント普通ボルトランド バラt12,000
変わらず
横ばい
79
レディーミクストコンクリートレディーミクストコンクリート18-18-25(20) 普通ボルトランド(17区)m315,000
変わらず
横ばい
92
再生砕石再生砕石再生クラッシャラン 40~0mm(17区)m31,200
変わらず
横ばい
129
管柱 杉(KD)管柱 杉(KD)3.0m×10.5×10.5cmm3119,000
変わらず
弱含み
160
コンクリート型枠用合板コンクリート型枠用合板12×900×1,800mm 輸入品2,100
上伸
強含み
175
再生アスファルト混合物再生アスファルト混合物密粒度13(14区)t9,600
変わらず
横ばい
211
ストレートアスファルトストレートアスファルト針入度60~80 ローリーt123,000
上伸
強含み
219
600V ビニル 絶縁電線600V ビニル 絶縁電線Ⅳ 1.6mm 単線m31.9
下落
弱含み
539
配管用炭素鋼鋼管(ガス管)配管用炭素鋼鋼管(ガス管)白ねじ付き管 50A 4m5,990
変わらず
横ばい
654
硬質ポリ塩化ビニル管硬質ポリ塩化ビニル管VP100mm 4m3,930
変わらず
強含み
688
軽油軽油ローリー118.0
上伸
横ばい
788
鉄スクラップ鉄スクラップヘビーH2t41,500
下落
弱含み
794
矢印説明

<市況総括>

 欧米の中央銀行による金融引き締めに伴う景気後退懸念、中国内需の不振などから、鉄鉱石、銅、亜鉛などの鉱物資源や原油等の国際相場が下落している。国内の建設資材価格は、異形棒鋼、電線などが下落しているものの、地域性の強い生コン、アスファルト混合物は上伸都市が過去最多となるなど、多くの資材・地域で原材料価格の上昇やエネルギーコスト上昇を背景とした価格転嫁の進展がみられている。

 国内の建設工事の統計資料をみると、2022年6月の公共工事請負額が全国で前年同月比0.1%増(建設業保証会社)、5月の新設住宅着工戸数が全国で4.3%減、民間非居住建築物着工床面積が全国で7.0%減(国土交通省)。新設住宅着工戸数は15カ月ぶりにマイナスとなっている。一方、主要資材の需要動向では、小形棒鋼が5月の国内出荷量で前年同月比6.4%増、H形鋼が1.6%増(日本鉄鋼連盟)、生コンが6月の東京17区出荷量で12.7%の大幅増(東京地区生コンクリート協同組合)、アスファルト混合物が5月の東京地区製造量で4.8%増(日本アスファルト合材協会)となっている。

 東京地区の主要10資材の価格動向は、H形鋼、コンクリート型枠用合板、軽油の3資材が上伸。セメント、生コン、再生砕石、再生アスファルト混合物、配管用炭素鋼鋼管(ガス管)の5資材が横ばい。異形棒鋼、600Vビニル絶縁電線が下落した。

 H形鋼は、原料の鉄スクラップ価格は大幅に続落しているが、流通各社が仕入れ価格上昇分の転嫁に向けて交渉を継続し、値上げ額の一部が浸透した。目先、強含みの公算が大きい。コンクリート型枠用合板は、原材料の高騰に伴う生産コスト高で現地価格が続伸し、流通筋は仕入れ価格上昇分を販売価格に反映した。先行き、強含みの公算が大きい。軽油は、原油価格が一時高値を付けるも下落に転じ、元売り仕切価格も上伸後に反落。流通筋の価格転嫁の遅れにより小幅な下落にとどまったことから、前月比上伸となった。原油相場は不透明な状況が続くものとみられ、目先、横ばいの見込み。

 異形棒鋼は、原料の鉄スクラップ価格が大幅に続落するなか、製品価格が割高であるとして需要家は厳しい姿勢を示し、流通筋の売り腰が弱まったことから約2年ぶりに下落した。目先、弱含みの公算が大きい。電線は、主原料である銅の建値急落を受けて需要家が値下げを要求し、流通各社は副資材価格高騰の転嫁が不十分として難色を示すものの、需要家の強い要求に折れる形で下落した。目先、弱含み推移の公算が大きい。

 主要10資材以外では、鉄スクラップが海外相場の軟化を反映して輸出向け価格が先行して下落するなか、電炉メーカーも購入価格を引き下げ、下落した。目先、弱含みの公算が大きい。ストアスは、トン当たり12万3千円と続伸し、過去最高値を更新した。足元では原油相場は下落基調に転じているが、販売店各社は、調達価格の未転嫁分や輸送コスト増加分の確保に向け引き続き値上げ交渉を続ける構えを見せており、先行き、強含みの公算が大きい。

<市況(現況と見通し)>

  • 異形棒鋼

    名嘉
    先行き気配

    先安観が広がり、小幅下落

     SD295・D16でトン当たり120,000円と前月比1,000円の下落。原料の鉄スクラップ価格は5月の連休明け後から下落を続け、昨年10月初めの水準まで戻した。メーカー各社は未だ採算が改善されていないとし、現行価格維持の姿勢を崩していない。製品価格が割高であるとし、需要家は当用買いに徹しながら厳しい姿勢を示している。鉄スクラップ価格が弱基調で推移するなか、先安観から流通筋の販売競争が散見され始めている。目先、弱含みの公算が大きい。

  • H形鋼

    小黒
    先行き気配

    原料価格続落も、1,000円上伸

     200×100でトン当たり120,000円と前月比1,000円の上伸。原料の鉄スクラップは大幅に続落したが、メーカー各社は大型物件向けに十分な受注量を確保しているため、価格優先の販売姿勢を崩していない。流通各社は、メーカーの販売姿勢を下支えに、仕入れ価格上昇分の転嫁に向けて交渉を継続し、値上げ額の一部が浸透した。市中荷動きに直結する中小物件が低迷しているため、今後の商況も盛り上がりを欠くと予測される。流通各社の売り腰に緩む気配はみられず、目先、強含みの公算大。

  • セメント

    佐藤
    先行き気配

    値上げ交渉進展なく、横ばい

     普通ポルトランド(バラ)でトン当たり12,000円と前月比変わらず。5月の国内販売量は277万2千トン(協会調べ)で前年同月比0.9%の増加。燃料用の石炭価格が高止まりするなか、メーカー各社は当初目標の値上げ額を満たさないとして、需要家と交渉を継続している。需要家は状況に理解を示しているが、製造コスト増加による採算悪化を懸念し、さらなる値上げ受け入れには慎重な構え。メーカー各社は粘り強く交渉を続ける意向だが、浸透には時間を要する見込み。先行き、横ばいの公算大。

  • レディーミクストコンクリート

    佐藤
    先行き気配

    駆け込み注文多く値上げ交渉進展せず、横ばい

     18-18-20でm3当たり15,000円と前月比変わらず。6月の東京17区出荷量は26万3千m3(協組調べ)で前年同月比12.7%の大幅増。都心部の大型再開発事業向けの出荷が需要をけん引し、9カ月連続で前年を大きく上回った。一方、協組の3,000円値上げ表明を受け、需要家の駆け込み注文が5月末で協組年間出荷量の2倍相当に達した。このため新規の引き合いは乏しく、値上げ交渉に進展は見られない。交渉の本格化には、しばらく時間を要する見込み。先行き、横ばいの公算が大きい。

  • 再生砕石

    道城
    先行き気配

    荷動き低迷、在庫量増加も横ばい

     再生クラッシャラン40~0mmでm3当たり1,200円と前月比変わらず。堅調だった需要は夏場を前に低迷している。一方、各社の製品在庫量は再開発事業の活発化に伴う廃材の大量発生が影響し、増加傾向に転じている。一部メーカーでは受け入れ制限を再開し、適正在庫の維持に努めているが、需給は緩みが生じ始めている。燃料高によって輸送コストが増加している状況下、メーカー各社は在庫調整のための安値販売を避け、現行価格を維持する構え。先行き、横ばいの公算が大きい。

  • コンクリート型枠用合板

    神崎
    先行き気配

    18ヵ月連続の上伸、なお強含み

     12×900×1,800mm輸入品で枚当たり2,100円と前月比80円の上伸。原材料の高騰に伴う生産コスト高で現地価格は続伸している。流通筋は仕入れ価格上昇分を販売価格に反映。需要家は為替の影響による先高観を見据え、値上げを受け入れた。他産業への流出などによる慢性的な労働者不足や、原木不足を背景に現地大手メーカーの工場が一時停止するなど、現地の生産体制は悪化しており、今後も入荷量が回復する見込みは薄い。供給不足の状況はしばらく続くとみられ、先行き、強含みの公算大。

  • 再生アスファルト混合物

    岡本
    先行き気配

    交渉進展せず、横ばい

     密粒度13でトン当たり9,600円と前月比変わらず。5月の出荷量は11万5千トン(協会調べ)で前年同月比4.8%の増加。需要は増加に転じたものの、盛り上がりを欠く商状が続いている。原材料のストアス価格が過去最高値で推移するなか、メーカー各社は原材料価格上昇による採算悪化に危機感を強め、製品価格に転嫁すべく交渉を続けている。一方、需要家は手持ち工事量が伸び悩むなかでの度重なる値上げの受け入れには、慎重な姿勢を示している。目先、横ばいの公算が大きい。

  • ストレートアスファルト

    岡本
    先行き気配

    最高値更新、12万円超え

     針入度60~80でトン当たり123,000円と前月比6,000円の上伸。石油元売り各社は原油相場の上昇を背景に仕切価格を引き上げ、販売店各社もこれに追従。需要家の混合物メーカーは原油価格上昇分の価格転嫁に理解を示し、値上げ額の一部を受け入れた。足元では原油相場は下落基調に転じているが、販売店各社は、調達価格の未転嫁分や輸送コスト増加分の確保に向け引き続き交渉していく構え。需要家は原材料の確保のため交渉には柔軟な姿勢をみせている。先行き、強含みの公算が大きい。

  • 電線

    木村
    先行き気配

    銅建値急落、2ヵ月連続の下落

     IV1.6mm単線でm当たり31.9円と前月比1.4円の下落。都心部の大型物件は一定数あるが中小物件が振るわず、需要は精彩を欠いている。主原料である銅の建値は6月上旬で136万円まで上伸したが、7月に入り113万円と大幅下落。需要家は銅建値の急落を受けて値下げを要求。流通各社は副資材価格高騰の転嫁が不十分として難色を示すものの、需要家の強い要求に折れる形で下落した。軟調な銅価格を背景に需要家の購入姿勢は厳しさを増すことが予想される。目先、弱含みの公算が大きい。

  • 配管用炭素鋼鋼管(ガス管)

    伊藤
    先行き気配

    流通各社の売り腰強化も、横ばい推移

     白ねじ付き管50A4mで本当たり5,990円と前月比変わらず。需要の中心となる中小物件向けの需要が振るわず、荷動きは精彩を欠いている。流通筋は高炉メーカーの断続的な値上げによる仕入れ価格上昇分を販売価格に転嫁すべく、売り腰を強めている。しかし、度重なる値上げに需要家の購入姿勢は厳しく、現行価格の維持が精いっぱいの状況。原料調達コストの上昇を先高要因とみる流通筋と採算悪化を回避したい需要家との綱引きが続いている。先行き、横ばいで推移する公算が大きい。

  • 燃料油

    片山
    先行き気配

    原油相場の変動を受け、価格上伸

     軽油はローリー渡しでリットル当たり118円、レギュラーガソリンはスタンド渡しでリットル当たり153円とともに前月比2円上伸した。世界的な原油需要の拡大観測などから原油価格は一時高値を付けるも、欧米の中央銀行による金融引き締めが世界経済を冷やすとの見方から下落に転じた。これを受け、元売り仕切価格は6月中旬以降に反落。流通筋も追従したが、価格転嫁の遅れにより小幅な値動きにとどまった。原油相場は不透明な状況が続くものとみられ、目先、横ばいの見込み。

  • 鉄スクラップ

    永島
    先行き気配

    輸出価格が下落し、国内需給緩和

     ヘビーH2でトン当たり41,500円と前月比5,500円の下落。海外相場の軟化を反映して、国内では輸出向け価格が先行して下落している。先安観が台頭するなか、問屋筋は手持ち在庫の出荷を急いでおり、小幅な値下げに留まる国内需要家に荷が集中。一部の電炉メーカーでは荷受け制限を行うなど国内需給は緩和状態にある。足元では、海外相場が反発しているものの、依然として国内相場に比べて安値であるため、市況の底入れにはまだ時間がかかるとの見方が強い。目先、弱含みの公算大。

問い合わせ先

一般財団法人 建設物価調査会
  調査統括部 調査統括課
TEL:03-3663-3892